こにたん、組織開発の日々

2022年4月より組織開発を生業に。始める前から天職の確信

たまごサンド

 

学生時代を過ごした杜の都

その当時からお世話になっている喫茶店プチカフェのママ。

 

家族旅行で立ち寄り、初めて嫁さんと娘を連れていった。

学生時代からの思い出の味、たまごサンドとミルクティー。家族にも食べさせた。

いつもおいしいのだが今回はまた格別な美味しさだった。

 

ママは喫茶店を始めて48年。

ぼくもその中の歴史に含めてくれていて、思い出に残るお客さんだと言ってくれた。

とてもありがたかった。

 

自分の記憶の中にあるおいしいサンドイッチ、

訪れるのは数年おきだったりするのだが、いつも変わらぬ美味しさ。

そして過去の自分のことを覚えてくれて大切に思ってくれている。

 

今回改めて思った。

自分をつくりあげているのはこうした人との出会いなんだと。

 

ママ、たまごサンド美味しかったです。ごちそうさま。
いつもありがとう。

 

 

我が人生、死ぬまで修業


月刊致知感想文

小林國雄春花園BONSAI美術館園主

 

小林さんは言う、盆栽は生きてる部分と死んでしまった部分が同居していると。

盆栽は何百年も生きる。

幹の一部が枯れて白くなってしまっても、わずかに生きている幹で水を吸い上げ、

そこから出る芽は青々とする。盆栽は時間経過の芸術というそうだ。

時を経て、品格と存在感が内から湧いてくる美しさなのだろう。

 

小林さんは一億円の値がつく代表作もある。

しかし決して順風満帆な歩みだけではなく裏切り辛酸を嘗めた人生紆余曲折。

小林さんが素敵な人だなぁと感じたのが、城山三郎の言葉を紹介し「人生の幸福なんて、

案外簡単なもの。仕事と良き伴侶の二つを手に入れさえすればいい」。

肝っ玉の座った奥さんに感謝しきれないと。

 

盆栽作家は、永久に修業を続けこれで良いといい到達点は無いという。

業(ごう)、美に憑かれる業がつくり手になければ美しいものは絶対にできない。

どうしたらもっと良いものができるか、いつもそれを貪欲に探求しているそうだ。

 

いつまでたっても探求の歩みを止めない。

高みを目指して美しさを求めて、今の自分を越えようともがき続ける。

一歩を踏み続け前進する姿勢こそが、生き甲斐を生むと思う。

 

小林さんと共鳴してうれしいなと思ったのは、僕が小学生時代に感銘した戦国武将、

山中鹿之助の言葉「願わくは我に七難八苦を与えたまえ」を引用してくれたこと。

苦難や試練が自分を磨き向上させてくれる。だから、ままならない現実に向き合うこと

こそが、生きがいをつくってくれるのだと思う。

 

 

協働を生むには

 

最近感じた「もうこんなのは嫌だ」は、なぜ負のループから抜け出せないのかだ。

何度も話し合ってきて、生み出したい未来を語りたいのに、前へ行けない。

それを感じたのは「協働」の言葉に、みんなが反応的になったからだ。

 

「われわれって協働できてるんだろうか?」の思いをみんなが抱えていて、

ちょっとずつすれ違っているからだと感じる。

 

協働を生まない背景には「不信、卑下、軽視」の3つがありそうだ。

お互いに対して、相手に対して、自分たちの扱いについて、

この3つを感じていると協力して働くということにはつながらない。


いかにこの3つを未来志向のものに変えていくのか、「信頼、対等、尊重」へ。

 

真の仲間でありたい。

そのために私たちの中にある分断、

そこから目を向けずに、仲間と語り合って行こう

 

共感力

 

学んでいる成人発達理論からのシェア。

 

共感する力にも段階の差異があるという。

はじめは自分起点で感じる共感、次いで相手の立場に自分を重ねる共感、

3つめは相手の立場から物事を見る視点での共感。

 

人は現実を認識するメガネを持っていて、その認識の枠組みが、自分起点か他者起点かで

認識は異なる。最初の発達段階の認識の枠組みは、自分の価値観や世界観が起点となり、

自分の枠組みに縛られた見方、時に自分の落としどころに導こうとする態度となる。

 

2つめの発達段階は、相手の立場に自分を重ねて他者を理解しようとする。そこで重要な

視点は、自分のメガネには必ず盲点があることを自覚していることだ。

自分の認識の枠組みを批判的に見ることが重要で、それでないと独りよがりの自分起点で

の認識に陥ってしまう。この段階ができる人は、内省力をベースにした共感力があると

いう。この発達段階に至る人の割合は多くない。組織の中で、様々な思惑と軋轢が生じる

が、その中で多様な視点がある心理的な現実を受け入れて、それでもなお相手の立場に

立って、相手のフレームワークに合わせて共感をつくりとする姿勢。

自分に余白があり、謙虚な姿勢でないと、こういう姿勢はつくれないだろう。

 

最後の3つめの視点は、自分から相手を見るのではなく相手の視点に立ち自分を見つめる

メタ認知の世界だ。まだまだ先があり奥深い。

 

 

言葉のズレ

 

未来をつくるのは「言葉」。

言葉を用いて、姿かたちの現れていない未来を、対話で現実のものにする。

 

言葉の先にお互いが見えている世界は重なっているか、これは等しくは重なっていない。

必ず違うと言っていいほどだ。

 

ただ人は、お互いに分かりあっている同じものを見たいという願望を持っている。

同じ思いをする人が共同体の中にいる、そう感じられたときに人は、帰属の欲求が

満たされ、幸せを感じられるのではないか。

 

しかしながら同床異夢、これは夫婦の間でも、職場の中でも、あらゆる人間関係の中で

起こっていることなのだ。同じ言葉を用いながらも、その先に見ている世界は同じでは

ない。

 

どう同じでは無いのか、これを明らかにすることから、その人との関係性が始まる。

言葉のズレを確かめ合うことで、他人をより良く知り、自分もより良く知れる。

お互いがいかに分かりあっていないか、すれ違いの原因を認識する。

いかに僕らの言葉が伝わってないかを、お互いに自覚することから、

共に未来を創ろうとする行為が始まっていくのだ。

 

 

オリジナルな強み

 

仲間との振り返りで教えてもらった言葉。

ピータードラッカーの「私的な強みは公益となる」。

その人オリジナルの強みが全体の為にもなるということ。

 

学んでいる成人発達理論で気づかされたことがあった。

「Biosocial Bans-われわれは、社会に適応しようとしているうちに自分の心や身体が、

一定の方向に調教させられてしまうプロセスがある」という。学校教育、企業内教育

いずれも然りだ。真の意味で個人がアイデンティティを円熟させていくには、我々の存在

に刻み込まれている"調教の足跡"から自由になっていくことが必要だと。

 

バブル期にあった「24時間戦えますか」のコマーシャル。

それが批判なく受け止められてしまう社会があった。今となっては笑うかもしれないが、

同じように当たり前とされていて、知らず知らずに自分を縛っている社会通念、無自覚に

受け入れているものがあるかもしれない。

 

例えば「人の機能性(能力)が個人の存在価値を決めるという考えかた」。

学校教育から社会人にまである、能力は開発されなければならないもの。能力によって

人の優劣を測り、成果・結果を出すために能力を伸ばさなければいけないという発想。

 

これが全てに当てはまる正解で無いと理解されてれば良いのだが、これが絶対解になって

いる世の風潮があるだろう。この考えの下では、能力を伸ばさないと個人の存在価値が

無いようになってしまう。

 

能力いかんにかかわらず、人がそこにあるという「存在価値」で認められて欲しい。

下手に能力開発されなくても、私もあなたも自分らしいオリジナリティーがあり、

そこを伸ばせば必ず強みになる。そしてそれが世の為にもなる。

そう信じて人に関わりたい。

 

 

生みだしたい未来

 

昨日、仲間と将来構想を話し合った。

3ヶ月後、1年後の「こうなったらいいな未来」と「こうなったら嫌だな未来」。

それぞれの想い、大切にしたいもの、それをみんなが言葉にして付箋で張りだしていく。

みんなの声が、先を見通す全体の地図になって貼り出されていく。

 

こうなったら嫌だなぁの声。

『無意味だったと疲れる。無関心になる。何も変わらない現実。アンマッチに気づかず

現実が繰り返される。画一的な施策がつづく。自分の意見だけ主張する人が増える。

分断、分裂、崩壊。何も決まらない。言いたいことが言えない。時間が割けない。

対応に追われる。感情の波に飲み込まれる。誰の何のためにやっているのか間違えて

しまう。他人事、やらされ感。独りよがり。組織の論理にとらわれる。攻撃対象になって

しまう。いろいろ受け過ぎてどれもできない。』

 

一方、望ましい未来をどう創るのか。

それもみんなの言葉にヒントがある。

 

『ありたい姿を共有し、受け入れている。周囲と協力しながら動いている。

主体的なメンバーと組織が増えている。少しの変化を認め合う雰囲気。

小さな変化に気づいて育てていくリーダーの存在。顧客からプロだと認められる。

多くの社員からプロジェクトに共感される。自分たちの状態に相互に気づき、声を掛け

あっている。方針目標に対して自分も貢献できると感じられる。我々の仕事が必要だと

認知されている。チーム内でいてよかったと思われる。何かと忙しくしている。

グループの中で架け橋になっている。エルダーシップを発揮している。

組織開発とこの会社をさらに好きになっている。』

 

みんなの声を実現させる。

みんなの言葉を、私たちの現実のものにする。

必ず得られる未来にしていく。