昨夜は、組織開発の異業種勉強会だった。
人事あるあるなのだが、社内よりも他社の人事パーソンと共鳴共感することが多い。
社内ではサービスを提供する相手方と、わかりあえなかったり対立構造になったりもする
が、そんなもどかしさの中、同類は悩みを共有できる間柄になる。
みんなに共通で普遍的なのは「働きがい働きやすさのある職場にしたい」、シンプルな
願いだ。時代の潮流は「人的資本管理」と言い、経営戦略と人事戦略を一体化させて、
投資家など外部へ人事施策の取り組みを開示する流れになっている。
開示するために取り組みを数値化すると、数字を上げることに一生懸命となり、
手段が目的化する、本末転倒を起こしてしまう事もある。
そもそもの目的を外さずに、シンプルに本質を探求していくのは簡単ではない。
そこで思い出したのが方法の原理だった。
「方法の原理」とは、構造構成主義という哲学的に考えるアプローチを提唱する西篠剛央
先生の言葉。
曰く、『方法とは、「特定の状況において使われる、目的を達成するための手段」』
平たく言うと、方法は目的と状況が違えば変わるよ、って事。
人、組織によって目的と状況は千差万別。
なので、どんな状況・目的においても機能する、絶対に正しい方法は無い。
当たり前なのだが、その当たり前を貫き通して考えるのは難しい。
様々な物事の本質を捉えようと試みる、「それはなにか?」問い続けること。
問い続け、同じ問いを共有する人たちと対話し、意味を掘りを起こしながら共通理解を
つくる。自分の独りよがりでない、共通理解が得られるような物事の本質は何か?
それが組織開発の仕事だな、と考えた夜だった。