こにたん、組織開発の日々

2022年4月より組織開発を生業に。始める前から天職の確信

価値の決めかた

 

今は人事だが昔は営業マンだった。

お客さんとの交渉の掛け合い、値段を決めるときの攻防、そういったやりとりは生きて

いる感じで好きだった。交渉は、時には掛け合い漫才のようだったり、厳しい価格の

切り合いになったりする。

 

値決めこそが商売の真骨頂。

供給者が値段をつける値決めは、売り手にとっての生命線だ。

 

昨日は「与贈制」、わかりやすく言うと「投げ銭」について仲間と勉強会だった。

供給者ではなく顧客が値決めをする仕組み。売り手にとっては自分の生命線を手放す。

あなたの感じた価値を金銭としてお支払いください、が一般的。

だけど支払いは、金銭でなくても、物品や使役でお返しすることもありだ。

 

このシステムを取り入れれば、「供給する側/される側の分断を生まない。みんなで価値

のある場にしたいという関係性を生むには、与贈制が良いのでは」という試みだ。

コミュニティ的な関係性を結び合うには、この仕組みは親和性がある。

 

このやり方が持続的に続くには、供給者と顧客に一定の信頼関係が必要だ。

そして、望ましい関係性を続けるために、どのような価値をお互いに提供するかが

問われる。価値は供給者が生み出すだけでは無く、顧客も価値をつくっている。

単純に、気持ちよく「ありがとう」と喜ぶことも、「この商品おいしいねっ」って

買い続けてくれることも、場に参加するだけでも、顧客ができる価値提供のひとつだ。

 

僕らは普段、供給者が値段をつけることに、定価があることに対して、当たり前となって

いて疑うこともない。だけど、「いくら値段をつけてもいいですよ」と言われたときに、

頭がぐるぐる回りだす。

そして、自分にとっての価値とは、供給してくれる人との関係性、それらを考え出す。

 

「価値創造」、自分にとっての価値とは?自分ならではの価値を生み出したいし、また

人に価値をお返ししたい、どのように?とグルグル考えた夜だった。