ユング心理学で内的なコンテイナー(心の容器)という言葉があることを知った。
心の容器をしっかり保っていられないと、心のプロセスはザルに水のごとく流れてしまう
という。心に安全、安定を保たれる場所があると、自分を育んでいく土壌があるという
ことなのか。心の土壌がしっかりしているとそこから、心の変容、質的変化、真の成長、
成熟を促すという。
器という言葉は、僕にとってもキーワードだ。
人間的成長を果たしていくために、自分の器を大きくしたいと願っている。
最近は、器というのは自分だけに閉じているものではなく、周囲の他者も含めた関係性の
中で、自分と他者も入れて拡張する感じがしている。
心の器というのは、自由自在に形を変えるものだと思う。
その器は水でできているようであり、でもときには火に変化したり伸縮したり、
硬くなったり柔らかくなったり、また器の膜は厚くなったり薄くなったり、
心の重量は重くなったり軽くなったり。
心の器は、自分と自分を取り巻く環境の相互作用を受けて、自由自在に形を変えていく
ものなんだろう。僕の興味関心は、他者を含めた大きな器をつくること。
その器は暖かくて温もりがあり、みんなを包み込んでしまう伸縮性があるもの。
その器は、人を窮屈にしたり、枠組みの中に押し込めてしまうものではない。
みんなが自分らしく、背伸びをしたいときには大きく広がるような器。
そんな器をみんなで創っていきたい。