漆黒の黒
仲間との振り返りを終えて想う。
活動しているコミュニティーの名前は「くろかつ」だ。
「白も黒もあって良い。自分が観ている世界の見方、感じ方、すべてありのままにあって
いいんだ」を基本コンセプトに、毎週振り返りの対話をおこなっている。
今日は1年総決算、仲間と共に自分を深く見つめて歩んだ道のりを、改めて振り返った。
今日心に残ったキーワードは「漆黒」。
ある人が語った「慈悲の力」。慈悲の心には、人のもつ、苦しみ哀しみ怒り嘆きといった
深いふかい感情への自身の体験と、他者への共感的理解が根底にあるのだと思う。
また心の深淵の色は漆黒で、漆黒の中から慈悲が生まれるようなイメージが浮かんだ。
深い心の泉の底から、漆黒に包まれた闇から、カラフルな色が輝いてくる。
漆黒の色の作り方は面白い。印刷では、黒の上に青赤黄色を重ねていくことで漆黒の黒色
が生まれる。深く締まりのある黒には鮮やかな原色が潜んでいるのだ。
また漆黒は漆器に使われるが、色は塗りあがった時が完成では無いそうだ。塗りあがった
後も紫外線など自然の影響を受けて、漆は長い時間をかけてゆっくりと塗膜が固化して、
透明に近づく。そして色に奥深さが出るという。
真っ黒な心の中には輝く色が潜んでいる。
そして人の心の奥深さは、時間をかけて透明感のあるきれいな黒色に深まっていく。
黒い自分は美しさの一端なのだ。