これは、私が小さいときに、村の茂平というおじいさんからきいたお話です。
むかしは、私たちの村のちかくの、中山というところに小さなお城があって、
中山さまというおとのさまが、おられたそうです。
その中山から、少しはなれた山の中に、「ごん狐」という狐がいました。
ごんは、ひとりぼっちの小狐で、しだの一ぱいしげった森の中に穴をほって住んで
いました。そして、夜でも昼でも、あたりの村へ出てきて、いたずらばかりしました。
新美南吉の「ごん狐」の冒頭です。
こんな情景がある里山だったのかな、そんな山間の温泉宿にきています。
街にいたら移ろいに疎いけど、秋はずいぶん深まっています。
今日も素敵な一日を