能動的な感情
エーリッヒ・フロムの「愛するということ」の一節より
スピノザ(17世紀オランダの哲学者)は感情を、能動的な感情と受動的な感情、「行動」と
「情熱」とに分ける。
能動的感情を行使するとき、人は自由であり、自分の感情の主人公であるが、受動的な
感情を行使するときには、人は駆り立てられ、自分では気づいていない動機の僕である。
かくしてスピノザは、徳と力とは同じひとつのものであるという結論に達する。
羨望、嫉妬、野心、貪欲などは情熱である。
それに対して、愛は行動であり、人間的な力の実践であって、自由でなければ実践
できず、その実践を強制する事は絶対にできない。
〜引用終わり〜
週末は大阪で新入社員時代にお世話になった大先輩と再会した。
「後輩の面倒、目をかけてやるんだぞ」と温かく諭してくれた先輩。
30年前の僕との記憶も覚えてくれていて、その愛に涙が出た。
エーリッヒ・フロムは言う、愛は能動的な活動であり、受動的な感情ではない。
そして「自ら踏み込む」ものだと。周囲の人に愛をお渡しできるような人間であろう。
大好きな先輩からたくさん頂いた、その精神を受け継いでいこう。