炎の中に座る
Sitting in the fire
炎の中に座れる自分であれるよう、胆力を磨きたい。
それが僕の理想だ。
その生き方を磨くための手段として組織開発の仕事をしている。
組織開発の仕事は、目に見えている現象での問題解決ではなく、その下にある人間の感情
やエネルギーにも意識を向ける。その場の人たちで作られる雰囲気・風土、目に見えない
がそのエネルギーは大きい。そして、そのエネルギーが適切に収斂しないのでややこしい
関係性となり、問題症状となって出ている。組織開発を生業にする人同士のチームでも
うまくいかない厄介な問題なんだ。
他者が感情をむき出しにした時、それを受け止めるのに不安や怖さを覚え、心が掻き乱さ
れることがあるだろう。感情を出された時に、自分の心が乱され傷つくのを恐れるため
に、シャットダウンして受け取らない方法もある。僕もかつて嫁さんの感情を受け取ら
なかった事が多かった。
だけど、感情を出して受け止めていく営みが、本当に人が繋がっていく為には大切なのだ
と思う。
理性的であること、空気を読んで行動していくこと。
学校教育を含めて社会に順応していく中で、感情を出すことがスマートじゃないと刷り
込まれて来た。言い争うような雰囲気になると「まぁまぁまぁ」と諌めるのは、感情が
渦巻く不安の中に留まるのが怖いからなんだ。
まだまだ自分の胆力は足りない。
紛争の中に、葛藤の中に、座れるような自分でありたい。
そのためには、自分が持つ不安や怖さの中にも、ドボンと入り続けよう。
その勇気だ。