こにたん、組織開発の日々

2022年4月より組織開発を生業に。始める前から天職の確信

現場の声

 

専門家としてより良い組織づくりを行うためにまず始めるのが、組織の現状を見立てる

ための情報収集。そこから組織の課題を見出そうとする。手法としては組織サーベイ

当事者へインタビューを行う。様々な角度から現場の声を表に出していくことが、組織の

姿を把握するのに重要となる。

 

組織に属する人にとって、どのように組織を捉えているかは人それぞれだ。

その人にとっての捉え方、認知の世界は違う。例えば、周りは敵ばかりと思うか、

味方がいると思える組織か、このスタートラインが違うと、人が認知する世界観は

大きく異なるだろう。

 

不安と恐怖からスタートする関係性の組織にいるのか、または安心からスタートする信頼

と助け合いがある関係性の組織にいるのか。人の認知の枠組みは関係性の中から紡ぎださ

れる。

 

現状を見立てるインタビューは多くの人と行う。少数の特定のポジションの人の声だけ

では世界の一部しか見えない、限られた人の認知の枠組みから見た世界となってしまう。

多くの人の声を聞く。複眼からの多様な視点を支援者は取り入れ、世界の全体像を把握

しようとする。

 

支援者が持つべき大切な前提は「人への信頼」だと信じる。

この世界は安全で味方がいて助け合える仲間がいる、未来を共に創れる、

そのように信じられる心の力があることだと思う。

 

支援者が疑いや相互不信から始まると、支援現場と共に創るエネルギーは生み出せない。

現場の声を拾うと、人間不信、相互理解の欠如、周りを敵とみなす認知にも出会う。

そんな思いを持つ人に対しては、「そう思うようになったことには、その人なりの理由が

ある」と考え、その背景と原因を探っていく。

 

人は必ず変われる、他者との信頼関係を紡いでいける。

それが人間に、そもそも備わっている力だと想うから。