嘘つきサーベイ
世の流行を取り入れ我が社でも、エンゲージメントサーベイを使い組織状態の可視化を
している。サーベイを活用した、現場の対話支援を行った。
サーベイから見える景色と現場の生の声の違いに、改めて驚く。
サーベイの設問「私は一個人として尊重されている」、「私は直属上司を信頼している」
この設問に対する肯定的回答率が高い組織で、対話を行った。
第一回目の対話では、「何でも言いやすい、上司のおかげで多様性がある、家族的な
グループ」との声が上がった。そして昨日二回目の対話の場、そこでようやっと、
生の声が語られ始めた。そこで上司に対して、サーベイ結果と違う声が次々と挙がった。
私は聞いた「職場であなたが大切にされていると感じますか、大切度合いを割合で教えて
ください」、皆さんの体感値はバラツキがあったが1〜6割の度合い。サーベイ回答には
偽りも含まれている。言いたいけど言えない、そこには忖度、怖さ、不安があるので、
声は表に出されない。
二回目の対話で本音が語られた契機を振り返ると、僕が光を当て取り上げた言葉がある。
それは、「感情」、「上司側の正義」。
ここを掘り下げていくと、上司がかざす正義に虐げられる抑圧構造、自分の感情を出せ
ない大切にされていない哀しみ、が出てきた。
組織の中で本音が語られることは難しい、だけど、声が出されると、それを聴くだけで、
みんなの心の中に変化が生まれる。それが組織をより良くする原動力になるのだ。