こにたん、組織開発の日々

2022年4月より組織開発を生業に。始める前から天職の確信

自分も問題の一部

 

今日はループ図を考える。

現場の組織課題を見つめるために、問題症状の因果関係を明らかにしようとする試みを

している。最近はループ図を書いている。これは現実の複雑性を理解するために、物事の

つながりや全体像を見てその本質を捉えようとする営みだ。

 

問題症状を分析対象として、自分とは別の世界にある問題だと批評的に見るのではなく、

自分も問題の一部かもしれないとする世界の見方がループ図の根底にある。

この考えを「システム思考」といい、問題をより大きな問題の一部として捉え、他の部分

とのつながりを考える。

 

一方、世の中に多いのは「分析的思考」であり、これは問題を全体を構成している部分に

分割して捉える。分析的思考では因果関係を直線的につながっていると捉えるが、

システム思考では問題の相互関係を捉えて循環していると考える。分析的思考は直線的に

捉えるので、"風が吹くと桶屋が儲かる"的な考えだ。

 

ただ現場の問題ってそんな単純なものではない、複雑な原因があり絡まった糸のように

もつれている。表面に出ている問題症状の出来事を深く掘り下げていき、行動パターン、

パターンを生み出す構造、問題を作り出す構造理解に踏み込むのがシステム思考だ。

 

複雑に問題は絡み合っている、そして自分もその問題症状を作り出している原因の一部

かもしれないと気づけた時に人は、自らも変えながら問題解決に当たろうと動き出す。

そんな現場の行動変容を支援するために、ループ図を書き続けている。