モザイク模様
一人ひとりの声に耳を傾けると、組織の中のモザイク模様が立ち上がってくる。
人それぞれの個性が織りなすモザイク模様、パズルのピースの繋がりのようにも見える。
いまはある職場での対話支援を行っている。
職場がいきいきワクワク活性化することを目指したプログラム。何を取り上げどんなふう
に進めるのか、それは事前には決まっていない。職場の皆さんが声を出していきながら、
何を語り合いたいかを自らが考える機会になる。
われわれ外部支援者は、対話を促進するファシリテーターや、ホワイトボードを使った
可視化を行う役割だ。対話が始まる前に1人ひとりをインタビューする。個人から組織が
どのように見えているか、その人の持つ課題意識などを丁寧に聞いていくプロセスだ。
ときには不平や不満が出る、ときには組織の望ましい状態を話す人もいる。
皆さんの話を聞かせてもらうと、組織の中のモザイク模様が見えてくる感じだ。
人間関係の構造、どこに皆さんが課題意識を持っているのかが浮かび上がってくる。
上がってきた課題に対して、われわれは問題解決屋ではない。組織は自己革新力をもって
いるので、その力が湧きでてくるように人間関係の中にあるボタンを押す役回り。
どこにそのボタンがあるのか、人の感情、人間関係の構造、因果の結びつき、それらを
考え続ける。毎回難しさを感じるが、またやりがいも感じている。