信じる勇気
エーリッヒフロムの「愛するということ」より、背中を押される言葉
自分自身を信じているものだけが、他人に対して誠実になれる。
なぜなら、自分に信念を持っているものだけが、自分は将来も現在と同じだろう。
したがって、自分が予想している通りに感じ行動するだろう、という確信を持てる
からだ。自分自身に対する信念は、他人に対して約束ができるための必須条件である。
そして、ニーチェが言ったように、約束できると言うことが、人間の最大の特徴である
から、信念は、人間が生きていくための前提条件の1つである。
愛に関していえば重要なのは、自分自身の愛に対する信念である。
つまり、自分の愛は、信頼に値するものであり、他人の中に愛を生むことができる、と
信じることである。
信念を持つには、勇気が要る。
勇気とは、あえて危険を犯す能力であり、苦痛や失望をも受け入れる覚悟である。
安全と安定こそが、人生の第一条件だと言う人は、信念を持つことはできない。
防御システムを作り上げ、その中に閉じこもり、他人と距離を置き、自分の所有物に
しがみつくことによって、安全を図ろうという人は、自分で自分を囚人にしてしまう
ようなものだ。
愛されるには、そして愛するには、勇気が必要だ。
これが一番大事なものだと判断し、思い切ってジャンプし、その価値にすべてを賭ける
勇気である。