こにたん、組織開発の日々

2022年4月より組織開発を生業に。始める前から天職の確信

みなもと

 

今週の僕は資料づくりでアウトプットが多くて、エネルギーが少なくなっている。

 

自分を動かすエネルギー、創造の源となるアイデアや気力、

それをもらっているのは人様からのフィードバックだとやはり感じる。

 

人とわちゃわちゃと議論して意見交換して、自分にない視座視点もらえること、

これが僕にとってのご馳走だ。

 

それぞれの意見の背景には、経験、感情、価値観、

それぞれの人生経験がぎゅぎゅぎゅっと詰まっている。

内側の声を聴かせてもらえる事は、時に自分の心にも痛みを感じたり、喜怒哀楽の感情の

波が振れる。しかしながらそれは同時に、エネルギーの源をつくっている証でもある。

 

自分のアウトプットに対する皆さんの感じ方を捉えよう。

自分のアウトプットをそのまま通したいのではない、

みんなから引き出すために素材として出している、声を聴かせてください。

 

 

できない自分から始まる

 

成人発達理論からの学びのシェア。

米国デューク大学のマイケルチャベス教授の言葉、「リーダーの責任とは、部下が受け

いれることができるペースで部下を裏切り続けることである」。

 

この言葉の意味は、リーダーが全てのことをできるのではなく、自分にはできないことが

あることを示しチーム総体として成し遂げていくこと、そして自分を超えていくような

人材を育成すること、それがリーダーの責任だと。

 

発達するとは、発達していくとできないことが現れてくることでもあるそうだ。

段階が発達すると、抽象的な概念形成が得意になる一方、具体的なことができなくなる。

個人としての限界を受け容れていく謙虚さが、発達のプロセスであるとも言う。

 

できないことを受けいれる謙虚さ。そしてできないことを周りにもいえる素直さ。

全知全能の強いリーダーではなく、弱さを認められる強さなのだろう。

そして、そんな自分を過信しない謙虚さが、自分のアジェンダに人を従えるのではない、

一人ひとりを大切にしたチームづくりに繋がる。

 

大きな眼差しを持って、大きなシステムの中で、

自分も他者も活かして価値を生みだしていく。

できない自分を受け容れる謙虚さから、

自分ひとりではなしえなかったことが始まるのだろう。

 

だから、できない自分でも大丈夫なのだ。

 

 

頭のなかの冒険

 

成人発達理論からの学びのシェア。

これまでの時代、自分自身の頭で考えられる個の確立、アイデンティティが確立し批判的

に物事を考えられる段階、これが人格的に成長したゴールとされてきた。

 

しかしながら、この先にも人の発達段階があるという。

その段階を「実存的段階」といい、これは自己の存在そのものに揺らぎをもたらすことを

厭わない、本質的に冒険的な営みであるという。なぜ冒険的なのか。

 

この発達段階では、自分と他者の視点を相対化し、自分の意識の中に取り入れる。

眼は3つある。自分の眼、他者の眼、そして自分と他者を俯瞰している第三の眼。

この3つの眼を通して、自分自身が立脚するものとは異なる、価値観や世界観があること

を認識して、それを通して世界を眺めることができる発達段階があるという。

 

他者の視点も自分の中に取り入れて、自分を相対化してみる。

それを通して自分の存在そのものに揺らぎが出ることもある。

自分自身も疑ってみる勇気だ。

 

自分自身を包んでいる枠組みからも放たれて、自分からも自由になる。

ちっぽけな自分も俯瞰する勇気、他者から見た自分も想像して笑える素直さ。

そんな思考の柔らかさを楽しむ、冒険的な頭の中でいたい。

自由に生きたいから。

 

 

頑張りの根っ子

 

仲間との振り返りを終えて、

チェックアウトでみんなの想いが交錯する感じで素敵だった。

 

「自分の中で高いハードル立てて勝手に苦しくなってるかも」、

「みんな共通しているのが、自分と戦っているかも」、

「完成版でかっちりしているものをみんなに見せないと、と思っていたかな」。

 

疲れたら休めばいい。無理せず、がんばりたくなる気持ちが湧き上がってくるのを、

待てば良い。ときにはぬるっとした、ダラダラとした自分も許そうよ。

 

頑張る事は気持ちいい、あくなき向上心を持って前へ進んでいる。そんな自分のことを

好ましく思えるものだ。だけど、がんばり過ぎが自分を苦しめてしまっている時って

なんだろうね。

 

頑張っていないと、自分に価値が無いように感じる、

頑張っていないと、他者から評価されないように感じる、

頑張っていないと、未来は開けないように感じる。

 

頑張りたい動機の源に、「今の自分でいることへの不安、他者からの評価に怯える自分」

そんな根っこがあると、下手な頑張り過ぎになるのかもしれない。

 

自然なエネルギーが満ち溢れてくる状態、そこを目指してほどほどに、

頑張れるといいね。

ひとりで頑張るのではなく、仲間と行きつ戻りつ登ったり降りたりしながらの

「頑張りの迷走」も愉しめるようになりたいな

 

 

 

新しい一歩

 

来期4月からの新チームの顔合わせキックオフ会議を開いた。

 

未来への扉

これからこの仲間とどんな道が拓けるのだろうか、新たなステージに入るのは、

いつも期待と不安でドキドキだ。

 

とっても良いなと思ったのが、今と未来に関する不安を仲間が口に出せたことだ。

不安を表に出せることこそが、めちゃくちゃ重要で、心の中に湧いていることを率直に

表に出して分かち合えることから、仲間でどう乗り越えていくかが始まってゆく。

 

不安は、エネルギーの源だと思う。

先だ見えていない、自分の想いと仲間の想いが一致しているかがわからない、自分が周囲

に受け入れられるかがわからない。そんな様々な個人的な想いが不安につながっている。

 

それぞれが胸の内に留めているだけでは、エネルギーにならない。

エネルギーに転換するには想いを表出することから始まる。

僕らの未来への夢がどう重なるのか。

 

重ねるためには、お互いの違いを、お互いの想いを知ることから。

「みんなちがってそれでいい」、そこから、新しい一歩を始めていきたい。

 

 

声の表現者

 

成人発達理論の学びからのシェア。

 

人の成長には、心の声を確立することが大切。

コミュニティーには、同調圧力が必ずあり、それに対して生まれてくる感覚や感情、

これを受け止めて内省し、意識的に判断・行動することができて、人は発達していく。

 

周囲からの期待や圧力という「同調圧力」から逃れることはできない。

人類は逸脱者を排除することを進化のプロセスに組み込み、逸脱者を排除する攻撃性を

磨くことで進化してきたプロセスともいわれるそうだ。

 

人が共同体の関係性の中に生き続ける限り、同調圧力の影響から完全に自由になることは

できない。常に同調圧力の呪縛から逃れられないのだ。だからこそ、その圧力に自覚的で

あり、流されることなく意識的に対応できることが大切だと。

 

自分の声を大切にしていくためには何が必要なのだろうか。

ひとつのステップは内省だ。自分の内面に生まれる感覚・感情・思考を認識し、それを

表現しようと決めること。そしてその意思を表現していくスキル、表現形態を選択し活用

すること。さらに、自己の中で内省するだけではなく、他者に届け交わっていくことが

必要なのだという。

 

同調圧力があるからこそ人は、周囲の期待や要求を敏感に感じ取り、それに応えるための

能力を開発して成長してきた。同調圧力は人の進化に必要なものだが、それに無自覚で

流されるだけだと、他者の為に生きることになってしまう。

 

自分の足で立って歩んでいく。

そのためにも、自分の声に耳を済ます「内省」と、意識的に選択していく「判断」が

大切なのだ。

 

 

 

現実の中に理想がある

 

理想像は今の自分と離れたところにある、未来の自分に理想がある、そう思っていた。

だけど今は、現実の円周の方が大きくて、理想はその内側にあると感じる。

 

自分の外側に理想があるのではなく、いま現実の自分の内側に確かにある。

夢見るような完全無欠の理想の自分ではないが、自分で自分を好きになれる理想のパーツ

はあちこちにあるのだ。

 

現実の中にこそ理想がある。それは、現在の中に未来が含まれてもいることだ。

こんなふうに思えるようになったのは、人からいろんな勇気をいただいたからだ。

 

勇気が生まれるには、心の内側を心を、交換できる仲間がいることだ。

ひとりとして同じ苦しみはなく、なんとかしようともがき苦しみ葛藤して、のたうち回る

生き様を聴かせていただいていることで、自分の中にものすごく「勇気の芯」が立ち

上がってきたのだと思う。

 

今日いただいた言葉、「人生の鋳型はたくさんあった方が良い。ひとつの鋳型だけしか

ないと、苦しみに飲み込まれてしまう」。

 

本当にありがたいことに、仲間の生き様から勇気をいただいて、僕は現実を恐れず、

自分の境界線を溶かして、現実に分け入っていこうとしている。

他者との間にある壁・境界線を溶かして交わっていく、そのために自分の心の扉を開けっ

放しにしておく。開け放てる勇気を、仲間からたくさんいただけた。

 

自分の姿かたちが溶けることで相手と繋がれる。

そして私たちの勇気を一緒に創ろう。