こにたん、組織開発の日々

2022年4月より組織開発を生業に。始める前から天職の確信

正しさとは

 

ある職場で、上司抜きの対話の場を設けた。

最初の対話は、あまり心の内を出せる形にならず、2回目の対話セッションを行った。

そこで皆さんから出された声のうち、ぼくが深ぼりしていったのが「正しさ」だった。

 

上司が正解を持っている感じ、それに従わないといけない、自分が意見を言っても違うと

否定される。「正しさって何でしょうね?」とぼくは問うた。

 

参加者の方は、はっきりと言葉にはできない上司の長年の経験から出されるもの、

といった返しだった。これは怖い。上司と言う権限を持つ人が正解を持っている、

ただしその正解が明快に言語として立ち現れない。言語として姿が見えていないのに、

その曖昧な問題に対して部下は向き合っている。

 

解くべき方程式が見えていないのにどうやって正解を出せるのか、曖昧な正解というもの

で部下を縛っている構図になっている。そしてまた「それ違う」の連発は、部下を面前で

平手打ちするようなものだ。

 

上司は部下がミスをしないように最短最速で走るようにと、部下育成をしているつもり

かもしれないが、起きている現象は抑圧構造でしかない。

 

上司の正解ではなく、我々の正解って何でしょうねと、互いが最適解を見いだす形に

変えていきたい。それを対応支援を通じて考え続けている。