思いを馳せる
相手の立場に立って思いを馳せるって難しい。特に親子関係はそう。
身近に親子の悩みを感じている。長年の積み重ねだが、親子の仲が良くない。
互いに相手に矢印を向けて、なぜわかってもらえないんだろう、なぜこんなに努力して
いるのに、こちらを責めるばかりで、となってしまっている。
親のありがたみって、なかなかわからない。
親はあって当然であると思うものだから。親のありがたみが分かるのは、自分が子供を
持って、ままならない存在と共に一緒に育つ過程を経て、ありがたみを感じられるように
なるのだろうな。
子ども時代を振り返れば、親の嫌いだった一面がある。
親を反面教師に、自分はああは成りたくないと思ったことがある。だけど、そういった
親の嫌いな一面が自分の中にもあったりする。親と子で受け継がれるものがあるから。
自分が嫌いだったものを、自分の内に見いだす。嫌いな自分を投影する親に、拒否反応も
生まれたりする。だから親子関係は難しいのかもしれない。親もそれなりの理由があって
ガミガミしたり、自分にきつく当たったり、嫌な一面を見せたのかもしれないけど。
嫌いな自分も嫌いな親も、受け容れられるようになる。
それが人を見る目が変わり、相手に思いを馳せられるようになることじゃないかな。