こにたん、組織開発の日々

2022年4月より組織開発を生業に。始める前から天職の確信

ホールドする

 

対話の場にファシリテーターとして関わっていく際に、「場をホールドする」という言葉

がある。ホールドの言葉の意味は、持つ、支える、抱きしめる、開催する、心に抱く、

維持する、保留する、持ちこたえる等だ。

 

ファシリテーションのホールドとは何だろうか。

ファシリテーターは、参加者にとって実りある有益な会をめざし場づくりをする役割だ。

 

ファシリテーターは単なる司会進行役ではない。参加者が語りやすくなる心理的安全な

空間をつくり、意見の停滞や沈黙が続くときには動きが出るように参加者に関わり、

感情的な対立が起こったり熱を帯びたときには介入に入る。

 

ファシリテーションの機会が増えるに従い、人間力を問われていると感じる。

ファシリテーターとして場に立つと、問われるのはテクニックではなく人としてのあり方

だ。その人の内面、心の状態があり方ににじみ出す。

 

自分色の眼鏡をかけて物事を見ているという認知バイアスに自覚的であり、素直に謙虚に

人の声を聴けるのか、一人ひとりの意見を大切にしながら参加者間の相互作用を生む

働きかけができるのか、予定調和で無いその場ならではの生成的な対話が生まれるか。

 

誰も予期し得なかったアイディアが、対話を通じて創造されることがファシリテーター

としての歓びだ。参加者みんなと喜びを分かち合えるよう、場をホールドできる人間力

高めていきたいと願う。